ローマの思い出の料理　Cavatelli（カバテッリ） (かたつむりの国だより＊イタリア料理留学記)

Domenica, 17 Giugno, 2007

ローマの思い出の料理　Cavatelli（カバテッリ）

ローマでのステージで私にとって最も思い出深い料理が手打ちパスタのCavatelli（カバテッリ）です。
セモリナ粉と小麦粉の混ざった生地（配合はお店によって違います。）でもちもちとした触感がおいしいパスタです。
最後の日に何が食べたい？とシェフから聞かれ、迷わずカバテッリをリクエストしました。

ローマの料理ではないのですが、私のステージ先はカンパーニャやバジリカータの料理を出すお店だったので、メニューにカバテッリがありました。

私はほぼ毎日、カバテッリを作っていました。
パスタ生地を細い棒状に伸ばし、好みの長さに切ったを指先ですばやく引っ張って形成します。

このくるっと丸くなっている部分が指で引っ張った部分。
これは指先2本で作った長めのもの。
指先1本で作った短いものもあります。

これはカバテッリのソース。
お店ではラルドの入ったシンプルなトマトソースで出していました。

ソースの作り方を教えてもらってからはカバテッリの注文が入ると、
「tomoko,cavatelli!（トモコ、カバッテリ）」
と言われ、私がゆでて、ソースを作り、お皿に盛っていました。

あるとき、カメリエーレ（ウェイター）と一緒に自分で作ったカバテッリをテーブルまで運びました。
カメリエーレはお客さんに「今日は彼女がこの料理を作ったんですよ。」と紹介してくれ、なんかうれしい恥ずかしい体験でした。

そのとき、ふと思ったのは、
今日のカバテッリって、パスタ生地も、形成も、ソースも、盛り付けも全部私ひとりでやったものだ～と、これまたうれしい体験でした。

そして、お客さんは残さず全部食べてくれてて、なおうれしかったです。
小さいことですけど、レストランで働いてうれしいことのひとつかなと思いました。

もうひとつ、カンパーニャの手打ちパスタを紹介。
maccronara（マッカロナーラ）というパスタ。
写真の道具を使って、パスタを細長く切っていきます。
こちらは残念ながら、使っているところを見る機会はありませんでした。

正確に言うと、一度シェフが見せてくれようとしたのですが、生地が悪かったのかうまくできなかったのです。
いつか見れる機会があるといいのですが……